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歯周炎

歯周病の特徴

歯周炎は、最も罹患率の高い口腔疾患の1つです。いずれの地域住民でも5~20%が重度の歯周炎に罹患し、成人の大半が軽度ないし中等度の歯周炎に罹患しています。原因因子には局所性と全身性の両方がありますが、歯肉炎や歯周炎のように、通常はプラーク性の炎症が発症因子となります。歯周炎は歯肉炎によって起こると考えられていますが、歯肉炎の罹患部位がすべて歯周炎に進行するとは限りません。通常、歯周炎の最初の徴候が現れるのは、第1大臼歯および切歯です。歯周炎のある患者は、心血管疾患および糖尿病といった種々の全身性疾患の発症リスクも高くなります。

検討事項

単独歯欠損を...

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咬合および機能

咬合

咬合は、歯の咀嚼面の対合関係と、顎関節および関連口腔顔面筋によって支配される下顎の運動によって表されます。

 

有歯顎患者では、ほとんどの機能的接触が中心位(CR)のわずかに前方の中心咬合位(CO)と呼ばれる下顎位で起こります。この下顎位は、さまざまな採得方法および材料のなかから、いずれかを用いて記録します。咬合リハビリテーションを計画する際は、患者の垂直的および水平的顎間関係を記録する必要があります。理想的な咬合様式は、COでは臼歯が同時かつ均等に接触し、側方運動時には犬歯が臼歯を離開させ、前方運動時には前歯が臼歯を離開させるミューチュアリー...

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TG2_2120_thumb_ mouth_opening.png

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開口量

開口量

ほとんどの患者は、通常の外科的・補綴治療を容易に行えるだけの開口量があります。しかし、口の小さい患者や、強皮症、びまん性全身性硬化症、口腔顔面の外傷または腫瘍の外科的切除、あるいは顎関節症(TMD)のある患者では、開口制限や小口症が認められることがあります

 

開口制限があると、インプラントを含む外科的補綴治療を行うためのアクセスが制限されます。このため、臼歯部をインプラントで治療する場合は、開口制限の有無は重要な診断要因となります。前歯部に関しては、アクセス制限は通常治療の妨げにはなりません。

 

最低限の開口量を確保することができない場合は...

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TG2_2170_thumb_Bone-Volume-and-Interdental-Space.png

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骨量と隣在歯間スペース

骨量/隣在歯間スペース

単独歯欠損部の残存骨量は、主として歯の欠損原因を反映します。欠損が先天性欠如歯による場合は、歯槽頂の主に頬舌的寸法の発達が不十分であることが示唆されますが、保存不能歯の抜去による場合は、全方向の骨寸法に減少がみられます。上顎側切歯部および下顎中切歯部または側切歯部の残存骨量は、近遠心方向5~6mm、頬舌方向<4mmであるのが一般的です。

 

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TG2_1440_Thumb_muco_gingival_junction.png

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軟組織の状態

歯肉

歯肉は骨膜と固く結合しています。歯肉は全体的に角化しており、表面にスティップリングが認められます。歯肉の色は、人種やメラニン色素の沈着量によってピンク色から黒色までさまざまです。一方、歯槽粘膜は非角化性で光沢があり、赤みを帯び、血管が透過して見えるため、歯肉と区別することができます。

 

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TG2_2130_thumb_Condition of Natural Teeth.png

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天然歯の状態

歯の状態

健康な口腔状態は、インプラント治療を成功させるための前提条件です。残存歯の予後のためには、齲食、補綴物の質および歯内治療の質を徹底的に評価することが重要です。

 

残存歯が健康ではなく、補綴物の状態も容認できない場合は、先に補綴治療を行います。残存歯に歯周炎や根尖部病変があってはなりません。歯周炎はインプラントのオッセオインテグレーションに悪影響を及ぼすだけではなく、残存歯の温存も脅かされる可能性があるため、非常に重要な要因です。

 

一般的には、残存歯の予後を予測するため、最初にすべての補綴、歯内および歯周治療を完了させる必要があります...

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TG2_2110_Thumb_lipline.png

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リップラインとスマイルライン

リップラインとスマイルライン

リップラインは、上唇の下縁の垂直的位置として定義することができます。笑った時のリップライン(スマイルライン)の評価も重要であり、笑顔を作った状態で上唇の最大の高さを確認します。思い切り笑顔を作るほど、歯が露出します。リップラインは、ハイスマイル、アベレージスマイルおよびロースマイルの3段階に大別されます。

 

歯の欠損は口腔機能のみならず、審美的外観にも影響を与えます。患者は通常、隣在歯とよく似た耐久性のある補綴物で機能と審美性を速やかに回復したいと考えます。前歯部の審美ゾーンでは、1本の歯をインプラント支持補綴物で修復した場合...

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TG2_1490_Thumb_riskfactors.png

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危険因子

インプラント治療に関係する危険因子は次のとおりです。

  • 小児および青年(骨/骨格の発達期)(ただし一部の無歯症患者を除く)。ただし、矯正治療を目的としたインプラント埋入は適応となります。
  • コントロールされていない代謝性疾患(2型糖尿病等)
  • コントロールされていないHIVまたは結核感染症
  • 血液疾患(進行した慢性リンパ性白血病、慢性骨髄異形成等)
  • 1年以内の心筋梗塞または脳血管発作
  • 現在実施中の化学療法または放射線療法
  • 免疫系の著しい機能不全(移植後の免疫抑制等)
  • 全身性骨疾患(パジェット病等)
  • 精神疾患(醜形恐怖症、分別を持って適切な治療決定を行う能力に影響を与える精神状態)
  • 適切...

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TG2_1476_Thumb_Steroids.png

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ステロイド

ステロイド

ステロイドは有機化合物であり、脂質の1種です。ステロイドは、例えば食事性脂肪コレステロールとして、胆汁酸として、あるいはステロイドホルモン(コルチゾン/グルココルチコイド、エストロゲン、テストステロン等)として、代謝に重要な役割を果たしています。より複雑なステロイド(ステロイドホルモン、胆汁酸等)は、コレステロールから合成されます。また、ステロイドは一部のビタミン(ビタミンD等)や毒(ジギタリス等)にも含まれています。

一般的な医学的影響

ステロイド不全は、遺伝的障害や副腎の疾患によって起こる関係酵素の不足または機能不全によって起こります。副腎皮質は...

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TG2_1470_Thumb_Bisphosphonates.png

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ビスホスホネート系薬剤

ビスホスホネート系薬剤 (全般)

ビスホスホネート系薬剤(BP)は破骨細胞の活性を阻害し、骨に長期間残存します。 ビスホスホネート系薬剤は骨粗鬆症のほか、パジェット病、骨形成不全症、線維性骨異形成症および骨癌等の骨が脆くなる疾患の治療に最も多く処方されている薬剤です。

副作用

ビスホスホネート系薬剤を長期間にわたって投与すると、口腔顎顔面領域の副作用として、ビスホスホネート関連顎骨壊死(BRONJ)を引き起こす可能性があります。下顎骨の罹患頻度は上顎骨の2倍です。

インプラント治療のリスク

ビスホスホネート使用歴のある患者において...

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TG2_1455_Thumb_Coagulation_disorders.png

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抗凝固薬

凝固障害

遺伝性血友病のある患者や、心血管疾患に対する予防的抗凝固療法により後天性凝固障害を発症した患者では、血液凝固能が低下している可能性があります。また、凝固能が増大する凝固亢進と呼ばれる状態もあり、血栓症や塞栓症の発現を防ぐため、抗凝固薬の服用を必要とします。遺伝性の凝固亢進状態も存在します。詳しくは、General patient historyを参照してください。

血栓性障害における予防的抗凝固療法

患者の長寿化に伴い、抗凝固療法を必要とする心血管疾患/リスクの発生率も増加しています。

 

抗凝固薬自体はインプラント手術の 禁忌ではありません。しかし...

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TG2_1446_Thumb_Parafunctions.png

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パラファンクション

パラファンクションによる影響

パラファンクションが認められる患者には、レジン接着固定式部分義歯は推奨されません。一方で、パラファンクションはインプラントにも補綴コンポーネントにも強い力をかけるため、スクリューやアバットメントの破折や緩み、前装材のチッピング、補綴物の破損等を引き起こすおそれがあります。また、パラファンクションはインプラント周囲の歯槽頂部の骨吸収やインプラントの破折にも寄与する可能性があります。 

機能的リスク評価

過去または現在のパラファンクションの有無を確認するため、次の項目を評価します。

  • クレンチング、下顎閉口路、咬筋肥大を観察します。
  • 咬合...

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娯楽的薬物およびアルコール乱用

娯楽的薬物: アルコール乱用、向精神物質および精神活性物質の摂取

患者がアルコールを乱用または娯楽的薬物を使用し、嗜癖を発現していることを示唆する徴候がないかどうかを評価することは重要です。一般に、これらの薬物は感覚を変化させ、幻覚を引き越す効果があり、最初のうちは創造性やパフォーマンスを向上させる可能性はあるものの、やがて認知障害や憂鬱感を伴う鬱病、恐怖、不安および緊張といったさまざまな症状を引き起こすようになります。このため、口腔粘膜病変(カンジダ症、顔面瘢痕、口腔腫瘍、嗄声等)や、自律神経系症状(発汗、頻脈、悪心、体温上昇、運動失調等)がないか...

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TG2_1480_Thumb_Radiation.png

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放射線療法

放射線療法

口腔癌患者のリハビリテーションは、概ね、外科手術、化学療法および放射線療法の併用によって行われます。放射線療法は、線維化、虚血および口腔乾燥を引き起こす素因となります。

インプラント支持補綴物の選択肢

インプラントは放射線治療を受けた骨にも問題なく埋入できることが臨床データによって裏付けられています。メタ解析による下顎での失敗率は<5%でしたが、インプラントの長期残存率は低いため、患者の推定生存期間によって治療への期待も変わる可能性があります。

 

放射線療法後9~12ヵ月間はインプラント手術を延期するように提言されていますが...

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MRONJ

一般的検討事項

長期間にわたってビスホスホネート療法を受け、とりわけ静脈内投与している患者では、口腔顎顔面領域の重大な副作用の1つとして、ビスホスホネート関連顎骨壊死(BRONJ)または骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ)を引き起こす可能性があります。BRONJは、 ビスホスホネート系薬剤または他の骨吸収抑制療法を施行し、放射線療法歴がなく、顎骨の一部が8週間以上にわたって露出している状態として定義されています。

 

骨粗鬆症およびパジェット病に対するビスホスホネートまたは他の骨吸収抑制薬の投与によるARONJ/MRONJの発生率は、0.01%~0...